履き心地が変わる革靴の製法とは

履き心地が変わる革靴の製法とは

こんにちは。毎日暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
今回は【履き心地が変わる革靴の製法とは】についてご紹介します。

そもそも革靴の製法って?

革靴の製法というのは、革靴本体(アッパー)と靴底(ソール)を合わせる方法のことです。

・革靴本体(アッパー):足全体を覆う靴本体。柔らかく通気性に優れた素材の本革や、雨の日にも履けて、お手入れいらずの素材の合皮が使用される。

・靴底(ソール):地面に触れる部分。通気性、吸湿性に優れた本革、凹凸があり、防滑性と衝撃吸収に適したラバーや硬質ゴムが使用される。

この2つのパーツを付ける作業は「底付け」とも呼ばれ、この製法作業の仕方によって履きやすさ、耐久性、防水性が変わってきます。

 

主な製法の種類とは

革靴(本革)を作る際の製法は、①グッドイヤー②マッケイ③セメントなどですが、その他にもハンドソーン、ボロネーゼ、ドームなど、実にさまざまなものがあります。それぞれの特徴をご説明しましょう。

 

①グッドイヤー

イギリスのチャールズ・グッドイヤー2世が作り出した製法。紳士靴の主流の作り方として知られる。

・ソール交換が簡単で可能
・しっかり作られているので、比較的重さがあり、硬めの仕上り。
・コルクなどを内蔵してあり、歩行が楽で、緩衝性があり通気性にも優れる。
・コルクが足の形に沈み自分に合った足型が形成される
・疲れにくい
・水が浸入しにくい縫い方
・本体、ソール素材が厚手の物が多く、形崩れしにくい
・製造コストがやや高め
・少し重さのあるものが多い

おすすめの人:ソール交換をたくさんする人、長期間履ける靴がほしい人、重厚感のある履き心地が好きな人、靴のメンテナンスが好きな人

②マッケイ

イタリアの製法で靴本体とソールをマッケイミシンという独自の機械で縫いつけて作る

・ソール交換が可能
・軽量で柔軟性を保ちつつ強固に作れる
・グッドイヤーに比べ、構造がシンプルで柔らかく仕上がる
・柔らかく軽い革の物が多く、柔らかく、美しいシルエットに仕上がる
・ソールを薄くもできるので、返りが良い
・軽く柔らかい
・通気性がよい
・コルクがないのでソール素材によってはクッション性が下がる
・靴底に縫い目があるので、ソール素材によっては水が浸入しやすい

 

おすすめの人:軽量で柔らかい靴が好きな人、繊細で細身のシルエットが好きな人(ライムガーデンのLGM710はマッケイ製法で作られています)

 

 

③セメント

靴本体とソールをのりで接着する新しい製法。とても強力な接着剤と圧着機が作られたことから誕生した。

・ソール交換は困難。実質消耗品扱い
・縫う作業がないので靴底から水が浸入せず雨靴にも使用される
・大量生産に適している
・靴の素材や種類を問わない(合皮やスニーカーにも◎)
・製造コストが安い
・通気孔がないものは縫い目があるものより蒸れる

おすすめの人:天候を気にせず履きたい人、靴は消耗品でもいい人、コストを抑えたい人、いろいろなデザインの靴を履きたい人(ライムガーデンLG200シリーズLG300シリーズLG400シリーズで採用されています。)

 

まとめ

今回は【履き心地が変わる革靴の製法とは】についてご紹介しました。
革靴の履き心地=素材やインソール(中敷き)とご理解いただいている人も多いと思いますが、実はとても大切な「製法」。ご自身にマッチした靴をお選びいただき、暑い夏を爽やかに乗り切っていただければ幸いです。

どちらさまも熱中症にはくれぐれもお気を付けくださいね!

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